こんにちは。ルームズ唐人町の管理者が不定期に配布している、おたより『ルームズつれづれだより』より~
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当仁太鼓のワークショップを、先日ふくふくプラザ音楽室で開催しました。
利用児童の他にも保護者、きょうだい児含め27名の参加と、太鼓サークルのメンバー15名の方、それに地域のボランティアの方にもご協力いただき、盛大なイベントとなりました。
発案当初は、3~4台の太鼓とメンバーの方にお越しいただき、一台の太鼓を児童3~4名で順番に叩く、というイメージでした。
しかし、どうせやるなら参加してくれる子供の数だけ太鼓を準備して思う存分叩いてほしい!という太鼓メンバーの熱い思いから、今回のような形となりました。
場所の選定が思うようにいかず一時はルームズ内での開催も検討しました。
音の大きさを確認するため太鼓3台をルームズ内に運び入れ実演、3台といえど迫力満点でシビれる演奏でした。
そしてよぎる一抹の不安。聴覚過敏も多いルームズの子供たちが、生で聴く和太鼓の迫力に耐えられるだろうか・・。
開催前にスタッフ間では、半分くらいの子供が音に驚いて部屋を出てしまってもいいように、その場合の対応も考えておこうと話し合っていたほどでした。
開催当日、私たちの不安もよそに、ルームズの子供たちには本番力の高さを見せつけられる結果なりました。
最初の一打にびっくりしたものの、始まってみると全員が食い入るように演奏に集中しています。
メンバーの方の説明や質疑応答、太鼓や笛などの体験と全体での演奏、全員が協力的でとてもスムーズに進行でき、心配は必要なかったと改めて子供たちの本番力に感服しました。
個性豊かでまとまりがないのも?魅力の一つだとは思うのですが、今回と同じような全体の協力が必要になるコンサートやスポーツイベントといった企画では、みんなが協力して進行できれば、それぞれの楽しさや満足感も増すようです。自由に見える子供たちにも「協力したい欲」というものがあるのですね。
そして今年も卒業シーズンがやってきました。
「ルームズ8年目です!」と迎えに来られた保護者の方たちに自己紹介の挨拶をしてくれていたYくんが、高校を卒業します。
太鼓ワークショップでも本番力を大いに発揮し、その立ち振る舞いは「スタッフの方かと思いました。」と言われるほど。
先日卒業コンサートについて相談していると、「僕も去年のMさんのように、感謝の言葉を述べたいです。」と申し出てくれました。
決して誰かに提案されたというわけでなく、自らの言葉です。
しっかり後輩が受け継いでくれていることを、純粋にうれしく思いました。
そしてYくんは、誰よりも高い本番力を持ちながら決して努力も惜しまない、奇跡の精神力の持ち主です。
そしてその精神は、ご家庭で、学校で、幅広い人間関係を築いていく上で、いろいろな経験を積み、徐々に育まれてきたことを私たちは知っています。
決して生まれつきの能力だけでないことを。
Y君の育ちもまた、私たちにたくさんのことを教えてくれたと、心から感謝しています。
(写真(右)は、Yくんの感謝の言葉の全文です。当日は時間の都合上、一部抜粋し感謝の言葉を述べてくれました。)
最近、高校卒業後の進路以外での、余暇の過ごし方や友人関係の続け方などについて、思いやご心配の声を聞くことがあります。
ルームズの運営が9年目ということもあるのでしょう。
卒業生たちが中心となり趣味のサークル活動なんかができたらいいなあ、そこでみんなにも会えるといいなあ・・・と妄想し始めたこの頃です。